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【派遣先必見】同一労働同一賃金とは?派遣受入企業がすべき4つのこと

2021.06.09 コラム

【派遣先必見】同一労働同一賃金とは?派遣受入企業がすべき4つのこと

2020年4月1日に改正労働者派遣法が施行され、「同一労働同一賃金」が導入されました。

派遣労働者の待遇改善のために定められた同一労働同一賃金ですが、派遣スタッフを受け入れるうえで、具体的に今までとどのようなポイントが変わるのでしょうか。派遣受け入れ企業がすべきことはあるのでしょうか?

本記事では、同一労働同一賃金の概要と、派遣受け入れ企業の4つの義務について解説します。

目次

1.同一労働同一賃金とは「派遣社員と正社員の待遇差解消を目指す」もの

2.改正労働者派遣法によって変わったポイント
①不合理な待遇差の禁止
 派遣先均等・均衡方式
 労使協定方式
②派遣社員への待遇に関する説明義務の強化
③裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定を整備

3.同一労働同一賃金における派遣受入企業の4つの義務
待遇に関する情報を派遣元に提供する
派遣料金の交渉に配慮する
必要な教育訓練を実施する
福利厚生を利用する機会を与える

4.まとめ

1.同一労働同一賃金とは「派遣社員と正社員の待遇差解消を目指す」もの

同一労働同一賃金とは、「派遣労働者と正社員との間にある不合理な待遇差の解消を目指す取り組み」を指します。

今までは同じ会社で同じ業務を行っていても、雇用形態の違いにより、さまざまな差がつけられていました。派遣社員は正社員と比べて給与が低い、交通費を自腹で支払わなければいけない、社員食堂を使用できないなどが例として挙げられます。

これらの格差是正を目指し、2020年4月に労働者派遣法が改正されました。改正によって同一労働同一賃金がスタートし、派遣受け入れ企業にもいくつかの義務が生じますが、まずは今までとどのような点が変わったのかを見ていきましょう。

2.改正労働者派遣法によって変わったポイント

今回の労働者派遣法の改正により変わったポイントは、次の3つです。

1)不合理な待遇差の禁止
2)派遣社員への待遇に関する説明義務の強化
3)裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定を整備

それでは、順を追って解説します。

①不合理な待遇差の禁止

正社員と派遣社員の間に不合理な待遇差をつけることが禁止されました。この「待遇」には給与面だけではなく、教育訓練や福利厚生なども含まれます。

派遣社員の処遇を決める方法は「派遣先均等・均衡方式」「労使協定方式」の2つがあり、どちらを採用するかは派遣会社の判断によって決められます。いずれにしても派遣労働者にデメリットがないよう努めることが必要です。

派遣先均等・均衡方式

派遣先均等・均衡方式とは、派遣受け入れ企業の正社員と派遣社員との待遇を比較し、同等のものにする方法です。

派遣スタッフを受け入れている企業は、派遣社員と同程度の業務を行っている自社社員の待遇情報を派遣会社に提出し、派遣会社がそのデータを元に派遣労働者の待遇を決定します。

労使協定方式

労使協定方式とは、派遣会社と派遣社員との間で労使協定を締結し、賃金を決める方法です。

賃金額は、毎年厚生労働省が公表している「同種の業務に従事する一般労働者の平均的な賃金の額」と同等か、上回るように設定しなければなりません。

②派遣社員への待遇に関する説明義務の強化

派遣法の改正によって、派遣社員は派遣会社に対し、待遇に関する説明を求められるようにもなりました。

派遣会社は雇入れ時や派遣時に、退職手当や賞与などの労働条件や待遇決定方式を明示することはもちろん、派遣労働者から要求があれば待遇に関する説明を行わなければなりません。

当然のことながら、説明を求めた社員に対して、解雇や減給などの不利益を与えることは禁止されています。

③裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定を整備

改正労働者派遣法には、裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定整備も含まれます。

行政ADRは都道府県労働局長または紛争調整員会が第三者として間に入り、無料で紛争解決をサポートしてくれる制度です。

派遣労働者に関するトラブルが発生した時、労働者が事業主を相手に訴訟を提起することはとても大きな負担になります。派遣労働者にとっては救済を求めやすくなる、事業主側も紛争の早期解決を望めるのがメリットです。

3.同一労働同一賃金における派遣受入企業の4つの義務

法改正で同一労働同一賃金が取り入れられたことにより、派遣社員を受け入れる企業においても、新たな4つの義務が生じることになりました。

待遇に関する情報を派遣元に提供する

派遣会社の定めた待遇決定方式に応じて、派遣受け入れ企業は派遣会社に対して、下記の「待遇に関する情報」を提供しなければいけません。

<派遣先均等・均衡方式>
1)比較対象労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲並びに雇用形態
2)比較対象労働者を選定した理由
3)比較対象労働者の待遇のそれぞれの内容(昇給、賞与その他の主な待遇がない場合には、その旨を含む。)
4)比較対象労働者の待遇のそれぞれの性質及び当該待遇を行う目的
5)比較対象労働者の待遇のそれぞれを決定するに当たって考慮した事項

<労使協定方式>
1)派遣労働者と同種の業務に従事する派遣先の労働者に対して、業務の遂行に必要な能力を付与するために実施する教育訓練(法第40条第2項の教育訓練)
2)給食施設、休憩室、更衣室(法第40条第3項の福利厚生施設)
引用元:厚生労働省「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」
https://www.mhlw.go.jp/content/000594487.pdf

また、派遣会社が待遇差などの説明を派遣労働者に対して行う際、派遣受け入れ企業に対して追加で情報提供を求めるケースも考えられるため、その都度情報提供を行うよう配慮しましょう。

待遇に関する情報を派遣元に提供する

派遣受け入れ企業には、法律上「派遣料金の配慮義務」があります。

例えば、派遣受け入れ企業でベースアップが行われた時や、厚生労働省の一般賃金が改定された時に、派遣会社から派遣料金の改定交渉を受ける可能性が考えられます。

この時、派遣会社からの交渉に一切応じない、提示された適当な額を派遣料金が下回るなどの場合は、行政指導の対象になり得ます。派遣会社と契約交渉をするときは、配慮義務に違反しないよう十分注意してください。

必要な教育訓練を実施する

業務に必要な能力開発のための教育訓練を自社社員に対して行う場合、派遣会社から要請があれば派遣社員に対しても実施するなど、必要な措置を講じなければいけません。

本来、派遣労働者の雇用主である派遣会社が教育を行うべきではありますが、専門性の高い業務の訓練を第三者が行うことは簡単ではありません。そのため、派遣会社が対応できないケースでは、教育訓練を行うよう便宜を図ることが求められているのです。

福利厚生を利用する機会を与える

給食施設、休憩室、更衣室の3つは、円滑に仕事を進めるうえで重要な施設であるため、派遣社員にも利用機会を与えなければならないと義務付けられました。

その他、物品販売所、病院、診療所、浴場、理髪室、保育所、図書館、講堂、娯楽室、運動場、体育館、保養施設など、派遣受け入れ企業が運営し、社員が通常利用している施設も派遣社員が利用できるよう配慮しなければなりません。

配慮義務は義務より劣り、原則拘束力や罰則はありませんが、配慮(何らかの行動)を行わないと罰則の可能性があります。この機会に派遣社員に提供する福利厚生を見直すことがおすすめです。

4.まとめ

2020年4月に改正された労働者派遣法では「同一労働同一賃金」が導入され、派遣社員の待遇は派遣先均等・均衡方式か労使協定方式で決定されることになりました。

同一労働同一賃金には正社員と派遣社員の待遇差の禁止以外にも、派遣社員への待遇に関する説明義務の強化、裁判外紛争解決手続き(行政ADR)の規定整備も含まれます。

改正労働者派遣法では、派遣受け入れ企業の義務を大きく分けて4つ規定しています。
・待遇に関する情報を派遣元に提供する
・派遣料金の交渉に配慮する
・必要な教育訓練を実施する
・福利厚生を利用する機会を与える

同一労働同一賃金により従来と変わったポイントを押さえ、適切に対応していきましょう。

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