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パワハラ防止法で何が変わるのか?企業がすべきこととは

2021.11.22 コラム

パワハラ防止法で何が変わるのか?企業がすべきこととは

社会的な地位や権力を行使し、立場の弱い者に嫌がらせをするパワハラを防ぐためのパワハラ防止法が施行され、企業に対して防止対策の強化が求められています。

では、この施行に伴い、企業と労働者にはどんな影響が出て、何が変わるのでしょうか。

この記事では、パワハラ防止法の概要をはじめ、施行後の変更点と違反した場合の罰則の有無、パワハラ防止のために企業が行うべき施策について解説します。

目次

1.2020年6月「パワハラ防止法」が施行
パワハラ防止法とは
パワハラの定義

2.パワハラ防止法で何が変わるのか?大きな2つの変更点
①パワハラ対策が義務になった
②パワハラ相談者への不利益な扱いが禁止になった

3.パワハラ防止法の義務を果たさない企業に罰則はある?

4.パワハラ防止のために企業が講ずべきこと
パワハラの内容や方針を社内に周知する
パワハラ相談窓口を設置する
パワハラが発生した時の対応手順を定める
被害者のメンタルヘルスケアの仕組みづくりを行う
再発防止措置を実施する

5.まとめ

1.2020年6月「パワハラ防止法」が施行

最初に、パワハラ防止法の概要とパワハラの定義について確認しておきましょう。

パワハラ防止法とは

パワハラ防止法とは、2019年5月に成立した「改正労働施策総合推進法」の通称です。職場におけるパワーハラスメント防止を目的に、企業に対して具体的かつ必要な防止措置を義務化しました。

大企業が先行して2020年6月から適用となり、中小企業では努力義務期間を経て、2022年4月からの施行予定になっています。

パワハラの定義

厚生労働省は、職場におけるパワーハラスメントを以下の3つの要素すべてを満たすものと定義しています。

  • 1)優越的な関係を背景とした⾔動であって、
  • 2)業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
  • 3)労働者の就業環境が害されるもの

これらはあくまで指針であり、民事裁判では当事者の関係性などを考慮し、個別の事案ごとに判断されることになります。パワハラの代表的な言動を分類した6つの類型も紹介されているため、必要に応じて参照しましょう。

※参考:厚生労働省「職場におけるパワーハラスメント対策が事業主の義務になりました! 」

2.パワハラ防止法で何が変わるのか?大きな2つの変更点

パワハラ防止法の施行により何が変わるのでしょうか。大きく変わる2つのポイントについて見ていきましょう。

①パワハラ対策が義務になった

1つめは、パワハラ防止のために雇用管理上必要な措置を講じることが義務化されたことです。具体的には、下記の4つが定められています。

  • 1)パワハラ防止のための社内方針を決めて社内に周知する
  • 2)パワハラに関する相談に対応できる体制を整備する
  • 3)パワハラが発生した際は速やかに対応する
  • 4)相談者のプライバシー保護など他にも必要な措置をとる

規模の小さい中小企業は、外部委託を活用するのも有効な手のひとつです。

②パワハラ相談者への不利益な扱いが禁止になった

2つめは、パワハラを受けたと職場に対して相談を行った労働者に対する解雇や降格、異動、減給などの不利益な取り扱いが禁止になったことです。相談者だけでなく、それを把握した周囲の労働者らの相談も対象になります。

これは、2022年3月31日まで努力義務である中小企業も、大企業と同じく2020年6月1日が施行期日とされている点に注意が必要です。

不利益な取り扱いを禁ずるだけではなく、社内報やパンフレットなどを活用し、相談が解雇などの不利益につながらない旨を周知・啓発するようにしましょう。

3.パワハラ防止法の義務を果たさない企業に罰則はある?

パワハラ防止法では、パワハラ防止のために必要な措置を取ることが義務化されたものの、義務を果たさなかった場合でも、罰則規定は設けられていません。

罰則を与えるより、労働局の助言・指導・勧告に従い、企業が主体的に措置を講ずることが適切だと判断されたようです。

ただし、罰則がない代わりに、パワハラが常態化して改善しなかった場合には企業名が公表される仕組みになっており、ある程度の抑止力になることが期待されています。

4.パワハラ防止のために企業が講ずべきこと

最後に、職場におけるパワハラを未然に防ぐために企業ができる5つのことをご紹介します。

パワハラの内容や方針を社内に周知する

パワハラの内容や、パワハラを行ってはならない旨の方針を明確にし、管理監督者を含む労働者に周知および啓発を行う必要があります。

そのための方法として、ホームページや社内報で資料を配布する、パワハラの定義・事例・背景などを説明する講習会や研修を実施するなどが有効です。資料を配布する際は全労働者に行き渡るように工夫をし、講習会を開く場合は定期的に開催するとより効果的でしょう。

パワハラ相談窓口を設置する

パワハラ被害を想定し、適切に対応するため、あらかじめ相談窓口を整備することも大切です。

社内にパワハラ相談窓口を設置して担当者を決めたうえで、労働者に窓口を周知し、利用しやすい環境にしましょう。相談は対面のほか、電話やメールなど色々な手段を用意すると親切です。

パワハラが発生した時の対応手順を定める

パワハラが発生した時の対応手順を定めておくことも重要です。事実確認は、これ以上の被害を防ぐために、できるだけ迅速に開始します。

対応フローを決める際は、相談窓口と人事担当者、担当部署との連携方法や相談者に対するフォロー体制、行為者への措置、相談者の原職復帰支援などへの取り組みについても決めておくようにしましょう。

被害者のメンタルヘルスケアの仕組みづくりを行う

パワハラにより、睡眠障害やうつ病などのメンタルヘルス不調が起こる可能性があります。

2016年の厚生労働省「職場のパワーハラスメントに関する実態調査報告書」によると、パワーハラスメントを「何度も繰り返し経験した」人のうち、80.4%が怒りや不満、不安などを感じた、36.1%が眠れなくなった、20.9%が通院したり服薬をしたと回答しています。

仕事へのやる気がなくなり、生産性の低下にもつながるため、ストレスチェックなどのメンタルヘルスケアの仕組みづくりを行いましょう。

再発防止措置を実施する

パワハラが起こってしまった場合は、再発防止措置を実施します。あらためて企業の方針や規定を資料の配布やホームページへの掲載などを通じて周知し、必要に応じて研修を行うことで再発を防ぐよう努めましょう。

パワハラ相談が寄せられた際には、たとえその事実が確認できなかったとしても、これまでの防止対策に問題がなかったかどうか再点検する機会となります。会社ルールや研修に役立てるのもいいでしょう。

5.まとめ

パワハラ防止法の施行により、企業にパワハラ防止措置が義務化されました。現段階では罰則規定はないものの、必要に応じて指導や勧告が行われ、是正されない場合は社名が公表されます。

パワハラは多くの企業が抱える潜在的な問題のひとつといわれています。迅速に対処できるよう、パワハラの内容や方針の社内周知、相談窓口の設置など、体制を整えたうえで優先的に取り組むようにしましょう。

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